最近、自分を見失っていました。
知ってる人は知ってると思いますが、安野の筑波大学との契約はこの3月末で終了します。それで、その先の就職先を探していました。今までが大学の助手だったわけですから、やはり、次の就職先も大学中心に探していました。で、就職活動の中で大学の先生達と話す機会が増えました。それでいろんなことを考えだしてしまったのです。大学の教育とはなんなのか?理想の教育とはなんなのか?どうすれば学生達を育てていけるのか?年末くらいから、考えに考えて、迷いに迷って、自分なりに結論らしきものも出たりしていました。
ところが最近になって、またそうやって出した結論を疑いだしたのです。自分の出した結論、つまり教育の理想、これがなんとなくうさんくさい、と。そして、ふと、我に返ったのです。危ないところでした。大学のあるべき姿とか、教育の理想とか、そんな安野らしくないことばかり考えて、すっかり自分を見失っていました。
僕の基本姿勢は、銭ゲバ。座右の銘は「生活と金」。人生の目標は復讐です。他人が死ぬ思いをして払った税金で「自分の」理想を語るインテリへの復讐。インテリが知らず知らずのうちに金を吸い取っていた、社会の下っ端、飲み屋の息子である僕の、僕達の作った技術で、いつの間に奴らが幸せになっている。そういう個人的な復讐劇です。
そんな自分が危うく、他人の税金で理想を語るインテリになるところでした。
人は、飯さえ食えれば理想がなくても生きていけます。理想は、飯を食った後に考えればいいこと。飯は生活、生活するには金がいる。そして、生活できるようになった人間は、自然とみんなの役に立とうと思うんだと、僕は思います。少なくとも僕はそうでした。飲み屋の女将であり、借金にまみれていた僕の母親の口癖は「世間様の役にたつ人間になれ」でした。僕は、僕と一緒に働いているスタッフ・学生を信じています。人は、生活できなければ自分のことだけを考えます。それは、彼らが生きているからです。でも、彼らが金をもって、自分の生活に憂いがなくなれば、次に彼らは、自分たちの頭で考えて、自分たちの信じるように世の中を良くしようとしてくれるはずです。そこには僕の考える個人的な、または利己的といっていいような「理想」は存在しません。それぞれの人間が、それぞれに理想をもち、時に協力しあいながら、時に競い合いながら、それぞれの持っている理想を実現しようとするはずです。それは、矛盾を内包した、それでいながら完全な向上です。
だから僕は、銭を稼いで、スタッフの生活を守ることだけを考えようとおもいます。その先の理想は、スタッフが、学生が、自分たちで考えることです。「自分」の答えは「自分」にしか出せません。僕は、僕の周りの人間を信じています。
2007年2月26日月曜日
Review: CCleaner
最近、どうもPCの起動が重いのです。結構がんばってダイエットもしました。普段使わないデータをDVDにやいたり、デフラグかけたり。でも、やっぱり重いままなのです。
そんな中、日経PC21に CCleaner というフリーソフトが紹介されていました。PCの中の不要ファイル(一時ファイル、キャッシュの類)と不要のレジストリエントリを掃除するソフトです。インストールから掃除まで、5分程度で完了。これだけの事で、起動時間が1/3ぐらいになりました。衝撃です。
これでもう不要レジストリは怖くありません。これからはゴミを気にせずいろんなソフトをインストールしたりアンインストールしたりできます。後はリバウンドが来ないのを祈るのみ…
そんな中、日経PC21に CCleaner というフリーソフトが紹介されていました。PCの中の不要ファイル(一時ファイル、キャッシュの類)と不要のレジストリエントリを掃除するソフトです。インストールから掃除まで、5分程度で完了。これだけの事で、起動時間が1/3ぐらいになりました。衝撃です。
これでもう不要レジストリは怖くありません。これからはゴミを気にせずいろんなソフトをインストールしたりアンインストールしたりできます。後はリバウンドが来ないのを祈るのみ…
2007年2月22日木曜日
ホン君故郷に帰る
今日、ホン君が韓国へと帰国しました。つくばエクスプレス開通して3日目の、できたての「つくば駅前」に、山成君と二人で、ホン君を迎えに行ったのが、つい先月のことのようです。
ホン君がCOGにやってきて一週間ほどして、みんなで京都・徳島に出張しました。その途中、明石で一泊しました。台風が来る直前の、人気のない明石の町で、みんなで明石焼を食べに行きました。明石焼き屋のおばちゃんは、ホン君を見て、その当時はやっていた韓国ドラマの俳優さんの話をしていました。ホン君、日本語なんてまだわからないのに。そして、ふとまじめな顔になると、おばちゃんは僕に通訳をたのんだのです。「日本と韓国は、仲が悪い国だけど、おばちゃんは、韓国の人と日本の人は、いっしょやと思う。絶対仲良くなれると思う。」そんなおばちゃんのとめどない話を、とてもうれしそうに黙って聞いていたホン君の顔を覚えています。
あれから一年半、同じことの繰り返しでした。ホン君は黙々と努力して、僕はホン君の出す研究結果に喜んだりダメ出ししたり。そんな繰り返しの中で、やっぱり一歩ずつ、先に進んでいたようです。今日の帰国の前日の夜まで、ホン君は自分の仕事にまじめに取り組んでいました。昨夜彼が完成させて投稿した論文。僕は納得しています。
ホン君と出会うまで、僕は韓国、そして韓国人に対して特にこれといった印象は持っていませんでした。むしろ、「日本と韓国がなかよくなることはないだろう」くらいに思っていました。なにせ、その頃、日本と韓国、国どうしの仲は相当悪かったですから。でも、今は、韓国そして韓国の人たちのことを尊敬しています。それは、韓国がホン君の祖国であり、韓国の人たちがホン君と同じ国のひとたちだからです。
ホン君がCOGにやってきて一週間ほどして、みんなで京都・徳島に出張しました。その途中、明石で一泊しました。台風が来る直前の、人気のない明石の町で、みんなで明石焼を食べに行きました。明石焼き屋のおばちゃんは、ホン君を見て、その当時はやっていた韓国ドラマの俳優さんの話をしていました。ホン君、日本語なんてまだわからないのに。そして、ふとまじめな顔になると、おばちゃんは僕に通訳をたのんだのです。「日本と韓国は、仲が悪い国だけど、おばちゃんは、韓国の人と日本の人は、いっしょやと思う。絶対仲良くなれると思う。」そんなおばちゃんのとめどない話を、とてもうれしそうに黙って聞いていたホン君の顔を覚えています。
あれから一年半、同じことの繰り返しでした。ホン君は黙々と努力して、僕はホン君の出す研究結果に喜んだりダメ出ししたり。そんな繰り返しの中で、やっぱり一歩ずつ、先に進んでいたようです。今日の帰国の前日の夜まで、ホン君は自分の仕事にまじめに取り組んでいました。昨夜彼が完成させて投稿した論文。僕は納得しています。
ホン君と出会うまで、僕は韓国、そして韓国人に対して特にこれといった印象は持っていませんでした。むしろ、「日本と韓国がなかよくなることはないだろう」くらいに思っていました。なにせ、その頃、日本と韓国、国どうしの仲は相当悪かったですから。でも、今は、韓国そして韓国の人たちのことを尊敬しています。それは、韓国がホン君の祖国であり、韓国の人たちがホン君と同じ国のひとたちだからです。
2007年2月21日水曜日
ホン君が論文投稿しました
ホン君が論文を投稿しました。タイトルは“Three-Dimensional Visualization of Choroidal Vessels by Using Standard and Ultra-High Resolution Scattering Optical Coherence Angiography”。投稿先は Optics Express です。
ホン君は KAIST からの研修学生。1年半前の8月にCOGにやってきました。最初の半年は、いろいろ考えていたらすぎていきました。次の半年は巻田君といっしょに超高分解能の眼底計測用 SD-OCT を作りました。そして、そのプロジェクト終盤から、今回投稿した論文のテーマ、“Scattering Optical Coherence Angiography”の開発をはじめました。
最初は、COG の元メンバー堀君が開発した皮膚用のセグメンテーションアルゴリズムをぱくるところから。次に、それを眼底に適用、脈絡膜血管の3次元構造の可視化に着手しました。
途中、安野にアルゴリズムの致命的なミスを指摘され、大幅な作り直しが数度。かなり強くダメだしされたこともありました。でも、持ち前の粘り強さで、安野の強い叱責もすべてポジティブにとらえ、着々と努力を続けていました。
最初は、なんとかマイナージャーナルにでも滑り込ませられないかとと考えました。でも、ホン君持ち前の粘り強さで改良に改良を重ね、今年1月の Photonics West のスライドが完成した時、僕は思わず“Excelent!”といいました。(まあ、そのあと、また一度だめだしされるのですが。)
そんな一年半の努力が、12ページの論文と12個のムービーにまとまりました。本日夜10時、無事 Optics Express へ投稿完了。レビュアーから建設的なレビューが戻ってきて、いまよりさらにいい論文へと改訂され、出版されればいいなあと思います。
ホン君は KAIST からの研修学生。1年半前の8月にCOGにやってきました。最初の半年は、いろいろ考えていたらすぎていきました。次の半年は巻田君といっしょに超高分解能の眼底計測用 SD-OCT を作りました。そして、そのプロジェクト終盤から、今回投稿した論文のテーマ、“Scattering Optical Coherence Angiography”の開発をはじめました。
最初は、COG の元メンバー堀君が開発した皮膚用のセグメンテーションアルゴリズムをぱくるところから。次に、それを眼底に適用、脈絡膜血管の3次元構造の可視化に着手しました。
途中、安野にアルゴリズムの致命的なミスを指摘され、大幅な作り直しが数度。かなり強くダメだしされたこともありました。でも、持ち前の粘り強さで、安野の強い叱責もすべてポジティブにとらえ、着々と努力を続けていました。
最初は、なんとかマイナージャーナルにでも滑り込ませられないかとと考えました。でも、ホン君持ち前の粘り強さで改良に改良を重ね、今年1月の Photonics West のスライドが完成した時、僕は思わず“Excelent!”といいました。(まあ、そのあと、また一度だめだしされるのですが。)
そんな一年半の努力が、12ページの論文と12個のムービーにまとまりました。本日夜10時、無事 Optics Express へ投稿完了。レビュアーから建設的なレビューが戻ってきて、いまよりさらにいい論文へと改訂され、出版されればいいなあと思います。
2007年2月19日月曜日
2007年2月14日水曜日
2007年2月13日火曜日
COG won Pascal Rol Award
Ophthalmic Technologies, BiOS, Photonics West 2007 で発表した
" Clinical examinations of anterior eye segments by three-dimensional swept-source optical coherence tomography"
が Pascal Rol Award を受賞しました。 2004年1月始めて Photonics West を見て、日本の生体光学が世界から取り残されている事実に打ちのめされてから3年。ようやく、世界のしっぽまでたどり着きました。でも、まだまだです。世界にはすごいやつがいっぱいいます。そんな人たちの中で仕事ができる自分たちは、ほんとに、ついてるなあと思います。
Joschi
"
が Pascal Rol Award を受賞しました。 2004年1月始めて Photonics West を見て、日本の生体光学が世界から取り残されている事実に打ちのめされてから3年。ようやく、世界のしっぽまでたどり着きました。でも、まだまだです。世界にはすごいやつがいっぱいいます。そんな人たちの中で仕事ができる自分たちは、ほんとに、ついてるなあと思います。
Joschi
At the beginning
Discommunication kills anything.
This is the reason of why I decided to launch this blog.
Here in this site I'm going to broadcast news and materials related to my research and education work, and my opinions.
Joschi
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Joschi
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